最近何となくトイレンズ的なものをいくつか入手したので、 これらを携えて群馬県甘楽町という辺りに出掛けた。
ヘンテコな機材は以下の通り。
大型連休中ということもあって車で行くと悲惨なことになりそうだったので鉄道を利用。
高崎から上信電鉄に乗り換え、 上州福島駅で下車。
上州福島では駅で無料のレンタサイクルを借りられる。
駅を出るといきなり古井戸にポンプがお出迎え。 早速一枚。
(NEX-5 PENTAX-110 18mm F2.8)
auto110は110フィルム用のカメラなのでイメージサークルはフォーサーズと同じ位だが、
APS-Cサイズの撮像素子であるNEXでもケラレは無く、 なだらかに周辺光量が落ちる程度。
トイレンズとして売られている物ほどの「わざとらしさ」は無く、 それが良いかどうかは時と場合と好み次第。
(NEX-5 PENTAX-110 18mm F2.8)
なお、 NEX-5でこのようなレンズで撮る場合の設定は
-
露出補正をアンダー気味に
-
ホワイトバランス 太陽光
-
クリエイティブスタイル ビビッド
-
D-レンジオプティマイザー 切
この辺りの設定が良いと感じた。
最初に目指したのは
楽山園 という庭園。
上州福島駅から4km弱。
多少の坂道はあるものの、 全く寄り道せずに自転車でひた走れば15分位で着くはず。
(PowerShot G1X MarkII)
写真はフツーにPowerShot G1X MarkIIで撮ったもの。
今回はあえて一眼レフを持って行かないという選択をしたものの、 さすがに珍レンズオンリーにする勇気はなかった…。
(PowerShot G1X MarkII)
これまたフツーのカメラでフツーに撮っているが状況説明ということで。
背後の山々を借景に取り入れるという、 都心(というか江戸?)の庭園ではできない工夫がなされている。
上州福島駅から楽山園の途中に 「こんにゃくパーク」
という道の駅のような施設がある。 さすが群馬だ。
フィッシュアイボディーキャップレンズで各種コンニャク料理の巨大パネルを入れてパチリ。
みんな一心不乱にコンニャクを買い漁っている…わけではないと思うが、 連休中ということもあってショップは大混雑、
無料のこんにゃくバイキングの入場待ちは長蛇の列。
(E-PL3 フィッシュアイボディーキャップレンズBCL-0980)
さて、ここで中華製Cマウント25mm F1.4について。
Fujian CCTVレンズ等と銘打って売られているCマウントのレンズだ。
FujianとはFUJINONのパクりとかではなく、 中国福建省を意味する。
それがそのままメーカー名になっているのだろう。
E-PL3にCマウントCCTVレンズ 25mm F1.4を装着
(この写真自体は他のカメラで撮影)
イメージサークルはマイクロフォーサーズでギリギリで、
APS-Cではケラレて丸い像になってしまう。
より素子サイズが小さいNikon 1 (や一応PENTAX Q)でも使えるが、
50mm相当の画角になるということからもマイクロフォーサーズが一番使いやすいボディーだろう。
写りはと言うと、 一目で他のレンズとは違うことがわかる強烈なもの。
見るからに 「はーい、トイレンズです。すごいでしょう?」というような写真で申し訳ないけれど、
まぁまずはわかりやすい例ということで…
(E-PL3 Fujian Cマウント25mm F1.4)
このレンズ、 何をどう撮っても背景がグルグルになってしまうという極端極まりない逸品。
程度の差こそあれボケがグルグルになるレンズはいくらでもあるが、
このレンズは像面湾曲が著しいため、 例え平面を正面から撮っても絶対に画面全体にはピントが合わず、
結果として平面を真正面から撮っても周辺はグルグルしてしまうのだ。
(E-PL3 Fujian Cマウント25mm F1.4)
同じくFujian CCTVレンズ 25mm F1.4で。
枯れて白化し、なお地面に落ちないアジサイの花と葉がパートカラーエフェクトを使用したようで面白かったので一枚。
なお、 カメラのエフェクト類は使用せずそのまま撮ったもの。
周辺減光や周辺が甘いと真ん中に視線を引き付ける効果があるが、 それを更に強調する効果があるとも言える。
トイレンズというとただの遊びというイメージの方が強いけど、 フィルターワークでセンターフォーカスなどを使うのだから、
クセを積極的に生かせば作品を撮るのにも使えるはず。
Amazon.co.jpでメーカー名が入っていたりいなかったりするもの、
またマイクロフォーサーズ用のマウントアダプターがセットになった物やCマウントレンズ単品が色々なベンダーから売られているが、
レンズ自体はどれも同じもののようだ。
Pixco CCTVレンズ 25mm f/1.4 Cマウントテレビカメラレンズ - Micro Four Thirds カメラ ( ブラック ) +Cマウントアダプター
とにかく写りが強烈な上に値段も安いので、 まずは興味本位で買ってみるには一番良いかもしれない(←自分)
楽山園から上州福島駅の間に、 古い建物が数件立ち並ぶ一角があった。
この手のレンズで撮るには格好の被写体だ。
(NEX-5 PENTAX-110 18mm F2.8)
(NEX-5 PENTAX-110 18mm F2.8)
auto110用の50mm F2.8はAPS-Cでもかなり普通に近い写り。
(NEX-5 PENTAX-110 50mm F2.8)
最後に上州福島駅の駅舎内をボディーキャップ魚眼で。
(E-PL3 フィッシュアイボディーキャップレンズBCL-0980)
BCL-0980はトイレンズらしからぬまともな写りなので、
特別に高画質を求めるのでなければ普通の用途にも十分使える。
真面目に作りすぎて面白味が無いとも言えるが…。
何にしろボディー含めてポケットに入ってしまう魚眼というのは貴重で、 パナソニックのLUMIX
DMC-GX7とレンズを処分した際にもこのレンズは残し、 このレンズを使うためだけにE-PL3を購入した位なのだ。
子供を撮っているとピント合わせすら不要なこのレンズを使いたくなることが結構あり、 メインのカメラに加えてポケットに入れておけるので、
軽量コンパクトなE-PL系のボディーと組み合わせたのは正解だった。
トイレンズの類をどう使うかは趣味なので個人の勝手ではあるが、 私自身は、
ただ「トイレンズで撮りました」というだけの写真を量産するのでは物足りないと思っている。
レンズによるある種の特殊効果を生かした「作品」と呼べるものを撮れれば…と思う。
他のレンズと同じく結果が伴うかどうかは別だけれど、 それを目指すことは趣味として奥深く面白いのではないかな。
コメント機能は終了しました。
このコンテンツへのコメント(0)
|