最近、Jakeさんの機材処分を代行する形で譲り受けたフジのデジタル一眼FinePix
S2Proと、自前で仕入れたシグマ28/1.8IIで遊んでいます。もっとも、S2Proはいずれは売りに出す予定で、それまでの間ちょっと遊んでみよう、という趣旨です。
元々はシグマの15-30mmと同じく170-500mmもセットで譲ってもらったのですが、170-500mmは本格撮影でしか使えない、しかも本格撮影なら愛用の10Dを使うので、すぐに売却してしまいました。また、シグマ15-30は、チェックしたところ手元にあるS2Proとの組み合わせでは前ピンという理由で、これも売却。そうするとレンズが無くなってしまうので、気楽に買えて遊んでみたいレンズを買ってみよう、というわけで中古の28/1.8を購入したのでした。
28mmといえばデジタル一眼では標準レンズになりますから、これ一本でお散歩に行くのが面白いです。好きなフレーミングになるまで体を動かす、標準レンズで撮れないものは素直に諦める。一発勝負の本気撮影ではこんなことはしていられませんが、いつでも撮れる近所の風景だからこその楽しみ方だと思います。
ところで、普段キヤノンのカメラを使っていてニコン系のカメラを触ると、色々な部分で激しく違和感を覚えます。露出補正のプラス・マイナスのダイヤル回転方向がキヤノンと逆(時計回りがマイナス、半時計回りがプラス)。コンポなどのボリュームは普通時計回りが音量大(プラス)ですから、これは不条理だと言えます。
それに従って、当然ながらファインダー内の露出補正・露出メーターの方向もキヤノンと逆(左がプラス、右がマイナス)。ミュージックプレイヤー等のトラック送り(プラス)が右であることを考えると、これもおかしい。
更には、レンズをボディに着脱する際の回転方向も逆。普通のネジの方向を考えれば、取り付けは時計回り(締め付け方向)の方が絶対自然です。はっきり言って、キヤノンと逆にしたかっただけとしか思えないような設計です。
また、露出補正のためにいちいちボタンを押さなければならないのも、背面ダイヤル一発での露出補正に慣れているキヤノンユーザーから見ると非常に面倒です。現在のキヤノン機ではKiss系だけがこの操作体系ですが、それは昔のKissがダイヤルを減らすことでコストダウンした結果でしょう。
以上、慣れてしまえばそれまでとも言えますが、ニコンファンの方は上記についてどのように思っているんでしょう。私自身はアンチニコンだったわけでもキヤノン至上主義でもないのですが、不条理な設計で製品化してしまったメーカーの製品を使いたいとは思いません。そんなわけで、今後ニコンのカメラを進んで使うことは一生ないと思います。
もっとも、S2Pro自身はFマウントであるが故にこれに従っているだけで、フジには落ち度はないのですけれどね。フジが今はカメラメーカーではないためにニコンF80のボディを流用したことによる弊害(デジタル部用のバッテリーを後付けする形になっているためボディが大きい、ファインダーの表示が見難い等)はありますが、600万画素のハニカムCCDの解像度はベイヤー600万画素のそれをかなり上回っているように感じます。
逆に難点は、10Dと比べて白が粘らず白飛びが起きやすいことでしょうか。それ故か、S3ProでハニカムSRを採用して高ダイナミックレンジ化されたのも理解できます。
RAW現像ソフトに関してはEOSの圧勝でしょう。キヤノンのDigital Photo
Professionalは無償ですが、フジの場合まともにパラメーター調整できるソフトは別売で定価\18,500もします。その上(ハニカム補完など独特な処理も加わっているのでしょうが)全体的に動作が遅く、表示範囲やパラメーターを変更する度に数秒間待たされます(AthlonXP
2GHz メモリ1GBの場合)。RAW現像が面倒で撮影がイヤになったというJakeさんの気持ちもわかる気がしました。
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