タムロン70-300mm F4-5.6 Di VC USD (Model
A005)のニコン用が発売された。 早速実写速報が出ている。
上の実写画像を見て感じたのは、光学系は一新されているはずだが、画質の傾向は従来の70-300mm
F4-5.6に似ている気がするということ。 決してバリバリシャープではなく、ちょっと古めかしい感じ。
タムロンの旧70-300mm F4-5.6 Di (Model
A17。実際に試した経験で572D/772Dもほとんど同じ)は、 ライバルであるシグマ APO70-300mm F4-5.6
DGと比べて、中心部のシャープさでは負けていた。
その代わり周辺での画質低下はシグマに比べて少なく、「中心部のシグマ、画像全体のタムロン」という印象だった。
今回のA005も、上記の作例を見る限り、中心から特別シャープではないが周辺でも像の乱れが少ない。
ただ、先日も書いたが、私の考えでは、このクラスは画質に目くじら立てて比較するレンズではないと思う。
キヤノンならEF100-400mm F4.5-5.6L IS
USMがあるし、手ブレ補正の有無を問わないならテレ端で1段明るいシグマとトキナーの100-300mm F4があるが、
このクラスのレンズを購入する層には「そんな大層なものを持ち歩きたくない」という需要も結構あると思う。
要するに画質よりも便利さ・手軽さが大事ということ。 そういう点で、バリバリシャープでなくても特に問題はない。
手ブレ補正も、確かに三脚使用では撮れない写真もあるだろうが、このクラスの購入を考えるときは「三脚を使いたくない」というお手軽指向の方が大きいと思う。
その点では、タムロンのVCの効きには定評がある。
このレンズの登場で、ニコンのカメラを使っている人は純正のVRレンズとどちらにするか悩むことになるのだろうが、私も含めキヤノンな人はあまり悩む余地がない。
このクラスで、手ブレ補正が付いていて、フルタイムマニュアルフォーカスができるレンズはこれしかない。
ちょっと特殊な位置付けのEF70-300mm F4-5.6 DO IS USMはおいといて。
フルタイムMFを除いても、このレンズと比較してあまり安くもないシグマを積極的に選ぶ理由は見当たらない。
残るはEF70-300mm F4-5.6 IS
USMだが、わざわざ余分なお金を払ってフルタイムMFが付いていない(ついでにフードも別売)というレンズを買う気になるかどうかは…
ただしEFには軽いという長所はある。 タムロン比でマイナス130g。
これはお手軽路線のレンズとしては馬鹿にできない(参考までに、EF50mm F1.8IIの重さがちょうど130g)。
画質も見方によってはタムロンより良いと思うので、何だかんだで私自身も買う可能性はある。
対策したと言われても(特に縦位置での)周辺画質の乱れが気になるが…
なお、ここまでのタムロンの画質は、わずかな作例を見て言っているだけで、実際に使ってみたら全然違ったという可能性もあるので、もしそうだったらごめんなさい(笑)
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先日手に入れたシグマ24-70mm
F3.5-5.6 HFでちょこちょこ撮ってみた。 なかなか良い。
絞ってもある程度以上はシャープにならないのだが、反面、絞り開放でも結構安心して使える。
安めのレンズで不安な逆光に関しても、標準以上には強く、夕日を入れた撮影でも構図を制約されるようなことはなかった。
取り立てて高画質というわけではないが無難な画質で、軽くて小さくて24mm〜の標準ズームが欲しいという人にはお勧めできる。
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70mm F8 EOS5D |
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