キヤノンのエクステンダー(テレコンバーター)、EXTENDER EF1.4Xを購入した。
使用頻度からしてあまり望遠レンズを揃えるつもりは無いのだが、たまには必要性を感じることもある。
また、その程度の使用頻度だから基本的に重い必要以上の望遠レンズを持ち歩きたくはない。
そんなことから、超望遠を使うシーンが少ないにも関わらず、テレコンバーターの類には関心がある。
ただし、このテの物は画質の低下が付き物。
なので、望遠命の人より、むしろ私のようにあまり望遠を使わない人向きなのではないかとも思う。
もちろん、400mmや500mmでは物足りない人の必須アイテムという側面もあるが。
ちなみに現在は、希少なタムロン純正の1.5倍のものを持っている(タムロンのレンズ用に出ていたので「純正」なのだ)。
以前はケンコーTELEPLUS 2Xも持っていた。
と、前置きはここまでにして。
先日中古カメラ屋に行ったところ、キヤノン純正のエクステンダー1.4X(現行のIIではなく初代)が、新品のケンコーテレプラスより安い値段で出ていた。
外装はボロくて内部にもホコリの浸入が見られるが、実用上は何の問題もない。
なかなかお買い得なのだが、こういう時に限ってシグマの1.4倍の現行品が出ていたりするのだ^^;
シグマのテレコンは画質にも定評があり、また、キヤノン純正より前玉突出部の径が小さいために純正が正式対応していないレンズでも使えるものがある。
私も、買うならこれだと思って、手元のレンズのマウント側の凹みの径を測ったりしていたのだ。
しかし、さっきも書いたが、元々テレコンなどというのはアヤシイアイテム。
実際にどの程度の画質が得られるかはかなり博打的だと思う。
買ってから画質が不満で「純正ならもっと画質がいいのではなかろうか…いや、でも大差ないかも…」なんて悶々とするのは気分が良くない。
画質的には最高であろう純正を試してみて指標とするのも良いような気もする。
というわけで結局キヤノン純正を買って、持っているレンズで唯一エクステンダーが使えるEF200mm
F2.8L USMで試してみた。
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EOS5D + EF200mm F2.8L USM + EXTENDER EF1.4X (I) 絞り開放
ボディのピクチャースタイル設定が「風景」になっていたため、カメラ内JPEGとほぼ同じ画像を出力すると言われているRaw
Image Taskでピクチャースタイル「スタンダード」(パラメーターはデフォルト)で現像。 |
思っていたより画質は良い。 EF200mm F2.8L
USMに装着した場合、(Lレンズを含む)高画質なズーム程度の画質は確保されているようだ。
ただ、EF200mm
F2.8Lは元がかなりシャープなレンズなので、それをもってしてもこの位まで画質が落ちるという見方もできる。
私の尺度ではこのレンズとの組み合わせでは問題ないレベルだが、ズームだったらどうだろう?とは思う。 同様に、2倍のテレコンバーターも
画質的にはかなり厳しいかもしれないと思った。
なお、多くの人には何の参考にもならないだろうが、EF200mm
F2.8L+エクステンダーとEF100-300mm F5.6Lを絞り開放同士で比較すると、前者の方がシャープであった。
ほんと役に立たない比較で申し訳ない(笑)
さて、私にとっての一番の問題は、純正エクステンダーは本当に正式対応しているレンズにしか装着できない点である。 EF100-300mm
F5.6LもEF70-210mm F4も惜しいところで装着できない。 これまたマイナーなレンズでの例で申し訳ないが^^;
なお、テレコンの前玉の突出に関しては、いつも色々参考にさせて頂いている「Impressions
by KEN」さんのこちらのページが詳しい。
最も汎用性が高いのは前玉の突出がないケンコーのテレプラスだが、それに次ぐのはシグマのEXテレコンバーター(DGでないもの)、次いで同DG、最もつぶしが効かないのが純正エクステンダーだと思われる。
レンズ悪食な私は少なくとも純正以外を選ぶべきだったのではないかという気がしないでもない。
じゃぁどれにするかとなると、ケンコーのものは周辺減光が大きいようなので、汎用性が全てという場合でないと手を出しにくい。
多くのテレコンバーターの前玉が出っ張っているのはその方が性能を確保しやすいからに他ならないと思うが、そうでないケンコーのものは性能が劣ると考える方が自然。
シグマの非DGは、主レンズの後玉が引っ込んでさえいればかなり多くのレンズに使えそうだが、逆光耐性が非常に低いとも聞く。
一般論として超望遠の用途では朝日・夕日の撮影が大きな一角を占めることを考えると、これは大きな欠点だと言える。
まぁ、あまり完璧を求めても仕方ない部類の製品なのではあるが…。
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