10月の初めに毎度の中伊豆に行きました。書斎代わりに仕事をしに行ったようなものなのですが。
少し小高い所なので、この季節、夜は肌寒い位まで冷えます。夜は常に長袖といった感じ。こんな季節でもカブトムシやクワガタはいるんでしょうかね?
夜、少しだけ灯火の周りを見てみると、もうほとんどカブトムシやクワガタは見当たりませんが、ミヤマクワガタの♀が1匹だけ落ちていました。長い間そのままの状態だったのか、かなり弱り、ほとんど動きません。わざわざ飛んできたのですから、ここに辿り着くまではそれなりに元気だったとは思うのですが。
日中に雑木林を覗いてみると、かなり少ないながらもコクワガタとノコギリクワガタは活動していました。夏場と違うのは、普通は幹の上を動き回っているノコギリクワガタが、コクワガタのように樹皮の隙間や穴の中に潜んでいる光景を何度も見掛けたことです。
ノコギリクワガタは、活動しない時は木の上の方で寝ているというのが定説で、それ故カラスによる食害で都市部で減っていると言われています。本当は夏場でもこういう所に隠れたいのに他の種が多い間は争いに負けてやむなく木の上に行くのか、寒くなると寒さをしのぐためにこういう所に隠れるようになるのか…。
そして、雑木林にはカブトムシはまったくおらず。
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まるでコクワガタのように溝にハマっているノコギリクワガタの大型♂。お前にもそんな能力があったのか…。 |
その後、丸二日ほど雨が降り続けました。肌寒い中、夜ちょっと外出してみると、もう地上から消えたと思っていたカブトムシの♀が。雨に打たれて凍えているようでした。こんな季節外れに生まれて、ちゃんとパートナーとは出会えたのだろうか、などと寂しい気持ちになります。
数日後、やっと雨が止んだので、昼間の雑木林に行ってみました。すると活発に動いている奴らが。ノコギリクワガタです。しばらく風雨が強かったので、あまり活動できなかったのかもしれません。嵐が通り過ぎ
たので一斉に動き出したのでしょうか。
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ノコギリクワガタがいっぱい。あまりケンカをする気もないようで。やはり一番大きな♂が一番いい場所を陣取っていますが。 |
数の上では林の主であるコクワガタは越冬して数年生きることもありますので遅い季節にも活動しているだろうと思っていたのですが、地上に出てきてひと夏しか生きないノコギリクワガタが一番活発なのは意外でした。しかし、気温を考えると、彼らが活動する期間もそう多くは残されていないでしょう。
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コンニチハ! |
さて、我が家のカブクワ達はと言うと、カブトムシはとっくに全滅(わんさか幼虫を残してくれましたが…)。ノコギリクワガタも、唯一の♂が家に帰ってみると息絶えていました。出掛ける前までは元気だったのですが、やはり寿命なのでしょう。7月末にここで採集してから2ヶ月程でした。天然採集としてはそれなりに長生きしたと思います。ノコギリクワガタの♀もかなりの幼虫を残したようですが、産卵後に地下で息絶えてしまうこともあるので安否は不明です。
そして、気難しそうなミヤマクワガタ…やはり地上ではひと夏しか生きない種です…が意外にも健在です。これも帰ってみると♂1匹が死んでいましたが、残りの♂2♀4は、ちょっと動きが鈍って
いるもののまだ元気です。東京の夏は暑すぎるので、この位涼しくなった方がむしろ住み心地が良いのかもしれません。夏場はクーラーボックスに保冷材を入れていましたが、今は外気温で飼育しています。しかし、卵産まないんですよねぇ〜^^;
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