何と一年ぶりの日記である。
で、 やっていることは相変わらず 「理想のサブカメラ探し」 なのであった。
ここしばらく、 マイクロフォーサーズ規格であるパナソニックの LUMIX GX7 (DMC-GX7) を使っていた。
いわゆるミラーレス一眼だが、 操作性や機能が良く考えられていて良いカメラだ。
(他にあるけどこのカメラに無くて、かつ欲しかった機能と言えばMモードでのISO Auto位かも)
標準ズームとして購入した LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6
が恐ろしく軽量かつコンパクトだということもあって、 持ち出して使う機会は結構多かった。
なおこのレンズ、 沈胴時の厚さはいわゆるパンケーキレンズ並みの24mm、 重さは何と70gしかない。
これに光学式の手ぶれ補正が入っているのだから驚きだ。
しかし使っているうちに、
レンズ交換しないと対応できないシーンが多いことが気になっていた。
マイクロフォーサーズは1本で幅広い撮影に対応できるレンズが少ないのだ。
いくらボディーが使いやすくてもどうにもならない。
比較的最近になって LUMIX G VARIO 12-60mm F3.5-5.6
というレンズが出て、 なかなか便利そうなズーム域ではあるのだけど、
ただでさえボケないマイクロフォーサーズでテレ端F5.6のレンズに何万も (現時点で新品5万円弱)
出すのはちょっと…というのが正直な所。
で、 例によって他のシステムを考えてみると、
APS-Cでコンパクトな一眼レフや他のミラーレス規格という手もある。
メインがEOSだからというわけでもないのだが、 色々な要素を勘案するとキヤノンが筆頭候補になる。
APS-Cはどこも大差ないけどレンズラインナップでキヤノンが優位。 ソニーのAPS-C
Eマウント (旧NEX系) には16-70mm F4 (24-105mm相当)
という良さげなレンズがあるけど2016年時点で実売8万円以上。
小さな1インチセンサーなのに他と同じテレ端F5.6のズームしかないNikon 1は選考外。
PENTAX Qはお遊び感覚のレンズ着せ替えコンパクトデジカメという感じだろうからカテゴリーが違う。
例えばEOS Kiss系とEF-S15-85mm F3.5-5.6 IS
USMの組み合わせでは画角は 24〜136mm 相当でかなりイイ線行っている。
(この辺りが私のストライクゾーンで、 だからフルサイズでも未だにタムロンの
24-135mm が手放せないのであった。)
しかし元々マイクロフォーサーズを選んだ理由が、レンズ装着状態で普通のバッグにモッコリせずに収まるからというものだった。
いかに小さなEOS Kiss系でもペンタ部の高さがあるので、マチが広くない普通のバッグには綺麗には収まらない。
ちなみにEOS Kiss X8iの全高は101mm、LUMIX GX7は71mmで、実は3cmも差がある。
ビジネスバッグやトートバッグでは、マチは広くても8cm位のものが多い。
EOS Mはミラーレスだから当然ペンタ部の張り出しは無い。
(なのでミラーレスなのにペンタ部もどきがあるカメラは個人的にはちょっと…)
しかし EF-M マウントには 15-85mm のようなレンズは無く、
使おうと思ったら純正のマウントアダプターEFを併用することになる。
ミラーレスをわざわざ (ペンタ部の張り出し以外は) 一眼レフと同じサイズにして使うというのも残念な話である。
かと言って EF / EF-S レンズを使わないとなったらマイクロフォーサーズの方がよほどレンズの選択肢がある。
で、そこで行き着くのが、 レンズ交換式を諦めて PowerShot G1X
MarkII なのである。
1.5型というマイクロフォーサーズ (名前通りなら4/3=1.33型)
より僅かに大きいが似通ったサイズの素子を搭載。
レンズの明るさは F2-3.9、 画角は 24-120mm 相当。
ボリュームとしては LUMIX GX7 より小さいが PowerShot G1X MarkII
はEVFを内蔵していないためフェアな比較ではない。
しかし、 PowerShot G1X MarkII
にEVFを装着した状態は一見嵩張りそうだが、 そこは沈胴式レンズ一体型の強み。 レンズ収納状態での厚さは66mmしかないので、
収納する向きを変えれば良いのだ。
実際はEVFはボディ後端より後ろに出っ張るので少し収まりは悪いけれど。
うん、 これでしょ! と夜中に思い立ち、
翌日ちょうどフジヤカメラに比較的安い中古が出ていたので購入してきた。
安いったって4万円位なんだけど。
初代 PowerShot G1X をお使いの方には申し訳ないが、 PowerShot G1X 初代は
-
28-112mm相当という中途半端なズーム域(特に広角)で「広くない」
-
マイクロフォーサーズの標準ズームと大差ないF2.8-5.8で「明るくない」
-
マクロモードに切り替えても最短撮影距離がテレ端で85cmで「寄れない」
-
晴天屋外でまともに写真を撮ろうと思ったら絶対必要だと思うEVFに「対応していない」
(ただし光学式ズームファインダーあり)
と、 出し惜しみで名を馳せる(?)
キヤノンの初代モデルらしく「ない、ない」づくしだった。
(初代EOS Mが発表された時の印象を思い出した。 EVFない、
チルトorバリアングル液晶ない、 内蔵フラッシュない、 レンズない…)
当時、 何なんだこの良さげに見えて要所要所でツボを外してくる商品企画は…!
と思った。
(ちなみに初代EOS
Mの時は、あぁわざと機能ダウンさせてるなぁ、仕方なく出した感が見え見えだなぁ、と思った。)
その点 PowerShot G1X MarkII では上記の不満がことごとく解消され、
-
広角も望遠も伸びて 24-120mm
相当という日常用途ではかなりの範囲をカバーできるズーム域
-
マイクロフォーサーズの (普通の)標準ズームよりテレ端で約1段明るい F2-3.9
-
モード切替なしでテレ端40cm (ワイド端5cm) まで寄れる
-
外付けEVF対応 (ただし光学ファインダーは廃止)
これは、サイズを除いてはイイ線行ってると思う APS-C EOS +
EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM に近い。
今見てみたら、 初代 PowerShot G1X 発表当時
こんなこと
を言ってますな…。
「24-120mm相当辺りのものが出たら云々…」 というのはまさにその通りになったわけで、
責任取ってちゃんと買いましたよキヤノンさん! (中古で、 だけど^^;)
ちょこっと使ってみた感じでは…
特に優れているとは思わない高感度性能は、 この点ではあまり頼りにならない LUMIX GX7 と比べても大差ない。
素子の大きさもほとんど同じだし、 こんなもんだろう。
その他、 上下チルトの液晶、 上90度までのEVFと、使い勝手もそれほど変わらない。
操作性に関しては、
同じキヤノンでもコンパクトデジカメから一眼レフに近い所まで上がってきた PowerShot G1X MarkII
とEOSでは思想が違うようで、 どうも感覚にフィットしない部分もある。
EOS使いがどっちがスムーズに操作できるかとなったら、 メーカーが違っても LUMIX GX7
なんじゃないかと思ったりもする。
そう、 LUMIX GX7は手放すには惜しいカメラなんである。
コメント機能は終了しました。
このコンテンツへのコメント(0)
|