久し振りにフィルムを現像に出しました。
「レンジファインダーを買ってみた」でも書きましたが、今後フィルムカメラで遊ぶときは安価なネガを使うことにしました。家の近所に小さな写真店があるのですが、そこで売っているネガフィルムはISO400以上のものしかありませんでした。家に現存する唯一のフィルムカメラはKonica
SIIIで、レンズは47mm
F1.9、最高シャッター速度は1/500です。そうなるとISO400では晴天時はF11位まで絞らなければならず、パンフォーカスな写真しか撮れないので面白くありません。
しかし最近になって、その店がフジの業務用「記録用カラーフィルム」なるものの取り扱いを始めました。これにはISO100があって、しかも相当安価です。本来の用途は知りませんが、私の場合フィルムスキャナで取り込んでレタッチするのが前提なのであまりフィルムの素性は気にしません。唯一気になるのは粒状性ですが、そのあたりも調べてみたくて購入してありました。
Konica SIIIは、それこそ「暇つぶしのお遊び」の時にしか持ち出さないので、24枚撮りを撮りきるのに数ヶ月はかかりました。やっと撮り終えてプリントしたものを見ると、予想以上に色が綺麗で解像感の高い仕上がりでした。業務用という名前から、てっきり工事現場などの記録用なのかと思っていましたが、どうやらこれは通常のフィルムの大量パッケージ販売版ということのようです。
あと気が付いたのは、以前よりプリントの仕上がりが綺麗になっていることです。好き嫌いはありそうですが、最近のデジカメで撮ったような仕上がりでした。露出に関してもむりやり持ち上げるような処理はしないようで、ほぼすべてのカットが意図した通りの露出になっていました。もっともこれは、ラボの機械の補正技術の進歩なのでしょうが、デジカメ主体・レタッチ命の私としては、最初からそれに近いプリントが出てくるのはとても便利です。これなら、フィルムスキャナで取り込んであれこれ補正するよりプリントを普通のイメージスキャナで取り込んだ方が綺麗なんではないかと感じました。
一応フィルムスキャナ(DimageScan Dual
II)でも取り込んでみましたが、粒子も細かく、最高解像度(2820dpi)で取り込んでもしっかり解像しています。ただ、デジカメで言うホワイトバランスの調整などはラボ機の方が賢いようで、プリントと同じような品質を得るにはかなり苦労しそうでした。
以下は、プリントをフラットベッドスキャナで取り込んで、明るさだけプリントの見た目に近くなるように補正したものです。
|
|
|
|
|
|
|
唯一意図よりもオーバー目に出た一枚。でも色が飛んでいるわけではないので補正は可能です。 |
|