5/20から数日間、いつもの伊豆市、修善寺の外れで山篭り?してました。
で、まだ季節は早いですが毎度恒例の虫探し。カブトムシにはまだ早いですが、越冬するクワガタならもう活動開始してるかな、と。
いつものスポット(と言っても林道沿いに歩きながら道沿いの木を探す感じです)に行ってみると、さすがに夏場ほどの「いる気配」がありません。まぁ、大抵木の上でガサガサ、ゴソゴソとやっているのはカブトムシなので、クワガタしかいないであろうこの季節ならそんなものでしょう。
この林道は両側にクヌギがいっぱい生えていて、それを見て回るだけでもかなり発見できるので林の中までは入らないのですが、林道沿いに歩を進めていくと、それらの木が何本か切り倒されているのが目に付きました。うわー、嫌な予感。
…が、切られていたのは数本だけでした。ここは元々はシイタケ栽培のホダ木にするためのクヌギ林と思われるので、必要に応じて伐採することもあるのでしょう。とりあえず一安心です。他の木を見て回ると、いましたいました、コクワガタです。樹皮の間を注意深く見ると、もうすでに結構な数が活動しているようでした。
ところで、ここのところずっと私は虫は写真に撮るだけか、捕まえても帰り際には逃がしてしまうのですが、去年からネットでクワガタの情報などを見ていたら、自分でも産卵、幼虫、羽化と
飼育してみたくなりました。なので、今回はついに採集です。
しかし、私は採集にあたって、樹皮をはがすことを禁じ手にしています。樹液が出ている木の樹皮の隙間は恰好の隠れ家、そこで食料にもありつけるという、彼らにとってはこの上なく快適な場所です。だからこそそこに潜んでいるわけですが、ラクに採集しようと樹皮を剥いでしまうと、当然ながらそこではもう採れなくなります。そして、樹液が出ていてかつ丁度いい樹皮の割れ目がある木を探すのは結構大変です。いや、クワガタマニアからすれば大して大変だとは思わないのでしょうが、そもそも普段は採集が目的でない私は、「いつでもそこにいけば会える」という場所を無くしたくないのです。
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昼間は大抵はこんな樹皮の割れ目に隠れてますね。それを知っていればコクワガタを探すのは昼間でも結構ラク。
わざわざ外付けフラッシュで撮影。実際は木の表面に比べると樹皮の隙間は「真っ暗」ですが、結構ちゃんと写りました。 |
とっても気になるクワガタ穴。いつ見ても何匹か潜んでいます。しかしかなり深いようで、取り出そうとすると見えないほど奥まで逃げてしまいます。 |
さて、それなりの数がいることは確認できましたし数匹を捕獲しましたが、♂の中型個体(〜30mm程度)ばかり、♀はまったく見付からずという状態でしたので、もう少し奥まで行ってみることにしました。近年、数は増えている感じですが小型の個体が大半になっているのを知っていましたのであまり期待はせずに。
そして、クヌギ林の終わり、コースの終点付近。経験上、目撃数があまり多い場所ではありませんが、ふと幹に目をやると、この辺にしてはかなり大き目のコクワガタ♂が、何をするわけでもなく触覚を伸ばして止まっていました。コクワガタは物音を立てるとポロっと木の下に落ちてしまうので慎重に接近、観察。うむ、確かに大きい。近年稀に見るオオアゴの立派さ。とりあえず捕獲!
しかし、手に取って見ると、アゴの先は思いっきり丸まってるは、触覚は1本無いは、ツメは1本欠損してるわで、かなりくたびれています。大型個体だからなのか、壮絶に生きてきたからなのか、単に長生きしてきただけなのかはわかりませんが、なんだかあまり元気もないような…。
さて、最終的に何匹飼うかは決めていませんでしたが、上記のおじいさん(笑)も含め、とりあえずラクに採集できた♂4匹、♀1匹をアジトに持って帰りました。しかし、家を出る時からそのつもりではなかったので、特に入れておくものも用意していません。採集には大抵スーパーのレジ袋を持っていき、捕まえたら枯葉などと一緒に入れておくのですが、カブトムシなんかがいるとすぐに突き破って逃げ出します。まぁ、今回はコクワだけだから数日は大丈夫かな…。
で、翌日見ると、しっかり袋の底の角に穴を開けられ、大型♂と唯一の♀以外は全部逃げてました^^;
まぁ、アジトから10分も歩けばまた採れますし、大型♂と貴重な♀が逃げずにいたので良し。別の入れ物を探したところ、テニスボールが入っていたプラケース(円筒形でフタで密閉できるもの)があったので、フタに通気孔をいくつか空け、太目の枯れ枝数本と一緒に2匹を入れました。
しかしこの「おじいさん」、かなり臆病。ケースに近付くだけですぐ隠れます。あのゴルゴ13も「俺が今まで生き延びられたのは兎のように臆病だからだ」と言っています。(で?^^;)
が、しばらく放っておくと、ちゃっかり♀に寄り添ってました。年寄りのくせにお盛んなようで(笑)
ちなみにコイツ、家に帰って計ってみると、おおよそ47mmでした。天然のコクワガタとしてはかなり大きい方だと思います。しかも採った時に比べて結構元気。外見から今年生まれの新成虫でないことは確かなので、冬眠明けで寝ぼけてたのかな?
さて、さすがに♂1♀1だけでは繁殖させる自信がまったくないので、後日、もう少し、特に♀を探しに出掛けました。ほぼ完全にコクワ狙いです。
上の方で「樹皮剥がしはしない」と書きましたが、伐採された木であれば別。これらはそのうちシイタケのホダ木にされるか、放置されて色々な虫の幼虫の餌になるか、そのうち朽ちて土に帰るかですので、樹皮を剥いでも問題ないでしょう。伐採されて日が浅いようでしたので、まだクワガタが潜んでいる可能性は結構あります。
そして案の定、ここからは比較的大型の♂が発見されました。これを含めて比較的大型の♂3匹(43〜45mm程度)、中型♀1匹、ぱっと見でスジクワガタであろうと決め付けた小型♀1匹を捕獲。コクワとスジクワの♀の見分け方は真面目に調べたことがなかったのですが、基本的には前脚での区別が簡単そうです(先端の間接が直線ならコクワ、内側に湾曲していればスジクワ)。…が、とにかく小さくて断定できない…。私のカンでは95%スジクワなんですが、調べたら余計わかんなくなりました(笑)
まぁ、そこは奴らが勝手に見分けてくれるので、とりあえずこいつも連れ帰りました。コクワ♂どもが見向きもしなかったら今度ムコを探してやろう…。(でも、この辺りではスジクワガタがかなり減っています。どちらかと言うと寒冷な気候を好むせいでしょうか。)
その他に見掛けた虫の写真。純粋な昆虫写真が目当てではないので周りの風景を重視してます。
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雑木林と言えばコイツ、キマダラヒカゲ。コクワの♀も写ってますね。
昆虫のことを知ったような顔をしている私ですが、サトキマダラ〜とヤマ〜の区別はできません。昔、標本にしても断定できなかったような。場所からしてサトだとは思います。 |
渓流に向かう山道にて。ニホンカワトンボ、なのかな?
このテのトンボは飛翔してもすぐに全く同じ場所に戻ってくるので撮影は意外とラクですね。どアップで狙うなら大変でしょうが。 |
雑木林の木の葉の上にいた鮮やかなゾウムシ。カツオゾウムシ、っていうのかな? |
金色のカミキリ。トンボにしてもゾウムシにしてもカミキリムシにしてもそうですが、とにかく種類が多い!面倒になったので調べるのはやめました(笑) |
写真にある以外で今回見付けた昆虫は、ハルゼミ、ジャコウアゲハ多数、モンキアゲハ、ヨツボシケシキスイ(樹木上・朽木中)、オサムシ(ミミズを運搬中)、ヒラタシデムシ、ジャノメチョウ類、ゴキブリ等(笑)
昆虫以外ではムカデ(私の首筋を歩行中^^;)、シマヘビ、イエネコ(シマヘビと格闘中)等…。 |