先日、 とあるフィルムカメラを購入したのだが、 古い完全機械式のカメラなので、 光線漏れがないかとかシャッター精度が出ているかとか、
レンジファインダー機なので距離計のズレなどをチェックしておかなければならなかった。
しかしカメラが届いたのがs.k氏・村さん吉氏と撮影に出掛ける前日、 しかもヤフオクで入手したため初期不良対応は3日以内ということで、
必然的にテストが撮影会当日になってしまった。
そして撮影回翌日の今日、 当日仕上げができるプリント店(店によって当日仕上げができるフィルムの種類が違うが、
今回は新宿西口のキタムラ)に持ち込んだ。
「お急ぎですか?」 と聞かれたので 「いえ、特には」 と答えると、 2時間後ということになった。
カメラ好きなら新宿界隈で2時間程度の時間は簡単に潰せるでしょう?(笑)
どうせ上がりを取りに新宿に戻ってくるので、 暇つぶしに何となく中野まで足を伸ばしてみたのだが…
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…こいつは、
タムロンSP AF 35-105mm F/2.8 (65D) という珍品。
大口径(F2.8通し)標準ズームの焦点距離域で28/35mm〜70mmが主流だった頃、
ワイド端は当時でも時代遅れでニコン位しか残っていなかった35mmのまま、 テレ側を105mmまで伸ばした製品。 重量はニッコール35-70mm
F2.8Dと大差ない650g程で、 テレ端が105mmまで伸びていることを考えるとかなり軽量と言えると思う。
この焦点距離域とF2.8の大口径は、 まさに人物撮影向きなのだと思う。
こういう用途ではテレ端70mmでは足りず85mm単焦点を使う人も多いのだと思うが、 それをズームだけでカバーできるのだから便利は便利だろう。
逆に、 最短撮影距離が1mと標準ズームとしてはかなり長く、 一般的な標準ズームとしてはお世辞にも使いやすいとは言えない。 ただし、
105mm時の最大撮影倍率は 1:3.8 (約0.26倍)なので、 クローズアップには結構強い。
…で、 今時35mm〜の標準ズームを使いたい人なんてあまりいないだろうと思う。 24mm〜の標準ズームにこだわっている私なら尚更である。
人物なんて旅先の記念写真くらいでしか撮らないし…
が、 今のAPS-Cデジタルが主流の時代だからこそこのレンズには新しい用途があると思う。
キヤノンのAPS-Cデジタル機で使えば、 F2.8通しで約55mm〜170mm相当をカバーする便利な大口径望遠ズームになる。
標準ズームだと思うとちょっと遠慮したい1mという最短撮影距離も、 中望遠〜望遠なら不満ではないどころかむしろ優秀な部類だし、 クローズアップ撮影も、
キヤノンAPS-Cなら見た目はフルサイズでの0.42倍と同じ大きさに写るわけで、 もはやマクロレンズと呼んでもいいレベルになる。
しかも、 APS-C専用であるシグマの50-150mm F2.8 DCやトキナーの50-135mm F2.8 DXより小さいし軽い。
上の写真ではEOS30Dに装着しているが、 全然大口径(中)望遠ズームという感じはしない大きさである。
さて、 今日たまたま持っていたのがEOS Kiss Digital Nであったということもあるが、
やっぱり今となっては本来と違うAPS-Cでの方が利用価値がありそうということで、 Kiss DNで試写した画像を貼っておく。
無加工のカメラ内生成JPEG。
このレンズは APS-Cデジタルだと新たな用途が開けるレンズではないかと前から思っていた1本なのだが、 問題は、 私はほとんど真面目にはAPS-Cデジタル機を使っていないという点だ(笑)
…なお、 本来の目的であったフィルムカメラの方の上がりはと言うと、 上がりに特に問題はなく、 ちょっと不安だった距離計も大丈夫そう。 値段と年式にしては上々だった
(電池駆動できるビュアーとルーペを持参して、 受け取り後すぐに喫茶店でチェックしたのだ)。
本当なら今日の日記は最初に書いたフィルムカメラの話になるはずだったのだが^^;、 その話はまた今度(ということに成り行きでなってしまった^^;)
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