キヤノンAPS-Cの素子サイズ
ある種の戯れ言なので、真面目に読むと損をするかもしれない。 戯れ言が好きな方はお酒でも呑みながらどうぞ(笑)
細かいことを気にする人なら気付いているかもしれないが(笑)、 キヤノンのAPS-Cサイズの撮像素子を搭載したデジタル一眼レフカメラ、
主に入門機(Kiss系)は少しずつ素子のサイズが小さくなる傾向にある。
ある時までは中級機(EOS二桁D)でも同じような傾向が見られたが、 50D・60Dではとりあえず収まっている。
EOS Kiss系列の素子サイズは、 恐らくEOS10Dの素子をほぼそのまま使い回したと思われる初代Kiss
Digitalでは長辺22.7mmで、 EOS10Dと同じ。
いわゆる焦点距離換算倍率(以下M.F.:海外サイトなどではよくMagnification
Factorと呼ばれるため)もEOS10Dと同じく1.586倍で、 これがEOS
Digitalでのカタログ表記「有効撮影画角はレンズ表記焦点距離の約1.6倍に相当」の根拠であろう。
一部の方はご存じの通り、Kiss Digitalでは実はファームフェアもほとんどEOS10Dの使い回しで、
10Dのファームウェアから意図的に封印した機能を開放する非公式ファームウェアを入れると使える機能が増える。 私もやってました。
とりあえず、 歴代APS-C EOS Digitalの素子サイズとM.F.等を表にした。 M.F.の基準は幅36mmとしている。
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中級機 |
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入門機 |
発売年 |
機種 |
素子
サイズ |
M.F. |
有効
画素数
[万] |
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機種 |
素子
サイズ |
M.F. |
有効
画素数
[万] |
2000 |
EOS D30 |
22.7×15.1 |
1.586 |
311 |
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2002 |
EOS D60 |
22.7×15.1 |
1.586 |
630 |
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2003 |
EOS 10D |
22.7×15.1 |
1.586 |
630 |
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EOS Kiss Digital |
22.7×15.1 |
1.586 |
630 |
2004 |
EOS 20D |
22.5×15.0 |
1.600 |
820 |
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2005 |
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EOS Kiss Digital N |
22.2×14.8 |
1.622 |
800 |
2006 |
EOS 30D |
22.5×15.0 |
1.600 |
820 |
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EOS Kiss Digital X |
22.2×14.8 |
1.622 |
1010 |
2007 |
EOS 40D |
22.2×14.8 |
1.622 |
1010 |
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2008 |
EOS 50D |
22.3×14.9 |
1.614 |
1510 |
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EOS Kiss F |
22.2×14.8 |
1.622 |
1010 |
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EOS Kiss X2 |
22.2×14.8 |
1.622 |
1220 |
2009 |
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EOS Kiss X3 |
22.3×14.9 |
1.614 |
1510 |
2010 |
EOS 60D |
22.3×14.9 |
1.614 |
1800 |
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EOS Kiss X4 |
22.3×14.9 |
1.614 |
1800 |
2011 |
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EOS Kiss X5 |
22.3×14.9 |
1.614 |
1800 |
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EOS Kiss X50 |
22.0×14.7 |
1.636 |
1220 |
? |
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? |
21.9×14.6 |
1.644 |
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実はKiss系では、一番素子サイズが大きい初代Kiss
Digital(以下KissD)とKiss X50で比較すると、 長さで約3%も素子が小さくなっている。 面積では6%
(0.97×0.97≒0.94)。
カタログでは撮像素子の寸法は小数点以下第一位までの表示となっているので長辺であと0.1mm小さくしても1.644倍となり「約1.6倍に相当」と書けるが、
更に0.1mm小さくすると1.651倍となってしまい、 従来の「約1.6倍に相当」から「約1.7倍に相当」と書くべき、ということになってしまう。
というわけで個人的にはキヤノンの素子縮小はあと0.1mmで止まると見ている^^;
ただしフルサイズデジタルの素子サイズも長辺36mmではなく、 EOS5Dの場合35.8mmなので、
「36.0mmではなく35.8mmを基準にしてしまう」という離れ業も考えられないことはない…
また、現行のキヤノン製レンズでも、 EF-S10-22mm F3.5-4.5 USMは50D・Kiss X4・Kiss
X5までは「約16mm相当〜の超広角ズーム」と書けたが、
あと長辺0.1mmを超えて小さくすると「約17mm相当から」と書かなければならなくなる。
もちろん「約16.5mm相当からの…」と書いてもいいわけだが、
現行で小数点以下のみみっちい(笑)ところで勝負しているレンズは私の知る限りトキナーのAT-X 16.5-135 DXだけだ。
で、ここまでは将来の話だからおふざけとも言えるのだが、 実は既にこれは現実のものになっている。
キヤノン公式サイトでのEF-S17-55mm
F2.8 IS USMやEF-S17-85mm
F4-5.6 IS USMの商品説明。 例えば前者では「35mm判換算で27〜88mm相当の標準域をカバー」となっているが、
Kiss X50では17×1.636≒27.8となってしまい、 27mm相当と書くには無理がある。
そのうち説明が書き換えられたりするのだろうか…?
実は個人的には世間で言うほど「広角での1mm(相当)の差は大きい」とは思わないのだが、
単にキヤノンがこの自体をどう乗り切るか誤魔化すか興味がある(笑) 我ながら性格悪い?^^;
ほんとどうでもいい話でスンマセン。 |