フルサイズ用大口径標準ズーム
先日オークションで落札したシグマ24-60mm F2.8 EX DGが到着。
実物をEOS5Dに装着してみると、バランス的には結構いい感じです。APS-Cで標準ズームとして使っていたシグマ18-50mm F2.8 EX
DCと比べるとやはり太さは一回り大きくなっていますが、24mm〜をカバーすることを考えれば順当なところと言えるでしょう。重量に関しても100gほど重くなってはいますが(約450g→550g)、逆に言えばAPS-C専用にしてもそれほど小型軽量にはならないとも言えます。実際、24mm〜に近い画角をカバーするトキナーAT-X165Pro
DX(16-50mm
F2.8)は、太さはほぼ同じですが全長は約1cm長く、重さもこのレンズより重くなっています(約620g)。もちろん、トキナーはワンタッチフォーカスクラッチ機構を備えていたり、そもそもテレ端で80mm相当をカバーするという決定的なメリットも持っていますが。
で、「フルサイズがやってきた!」でも書きましたが、私がこのレンズを選んだ理由は、24mm〜の大口径でありながら「600g以下の苦痛でない重さ」「フィルター径が標準的な77mmだから」です。シグマの24-70mm
F2.8はリニューアルして24-70mm F2.8 EX DG
HSMになり、全長こそ1cm程短くなりましたが、むしろ重量は増え(715g→790g)、フィルター径も相変わらず82mmのままと、私が望んでいた点は何も改良されていませんでした。
タムロンは28-75mm
F2.8で約510gという軽さを実現していますから、同じ思想で24mm〜のズームを作れば600g以内でできるかもしれません。フィルター径も28-75mmで67mmですから、恐らく77mmには収まるでしょう。…お願いします、タムロンさん。
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キヤノン用
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ニコン用
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シグマ24-60/2.8をEOS5Dに装着したところ。なかなかバランスは結構いい感じです。 |
上から見たところ。24mm〜の大口径ズームとしては比類なきコンパクトさです。 |
しかし、タムロンはもしかすると広角が苦手なんでしょうかね?
かつて各社が28-70mm
F2.8の後継となるレンズを模索した際、シグマとキヤノンは24-70mmと広角側を伸ばすのを選択したのに対し(後にニコンも追従)、タムロンとトキナーは望遠側を伸ばしてきました(タムロン28-105mm
F2.8、トキナー28-80mm F2.8)。 結果は画質、人気とも後者の惨敗だったようですが…。
APS-C専用レンズにおいても、シグマ18-50mm F2.8に対するタムロン17-50mm
F2.8、 EF-S10-22mm・シグマ10-20mm・トキナー12-24mmに対するタムロンの11-18mm・10-24mmなど、 画質では劣
っているというのが定説です。 もっとも、タムロンは他社に比べて小型軽量を重視しているようですし、値段も安く設定されているので、その辺の兼ね合いなのかもしれませんが…。
ところで、私が大きさ重さに執拗に拘っているのは、自分の撮影スタイルと照らして、私が「機動性を生かして動き回ることで重厚長大な機材よりも良い写真が撮れる」と思っているからです。 ですから、撮影する場所がある程度決まっていて、あまり動かずにじっくり撮影する、というスタイルの方なら選択が変わってくるのは当然と言えるでしょう。 結局は、自分の撮影スタイルを良く理解した上での機材選びが大切、という当たり前のことに行き当たります。
肝心のこのレンズの性能については、追い追い「レンズレポート」でご報告するつもりです。
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