デジタル一眼のファインダー像を大きくする!
デジタル一眼のファインダー像の小ささは、多くの人の不満の種ですよね。私はデジタルから一眼を使い始めたので銀塩との差が…ということはなかったのですが、中望遠マクロや200/2.8クラスを使い始めてMFのヒット率の低さに愕然としました。「訓練次第」という人もいますが、ピント合わせなんかに無駄な神経を使いたくはありません。
そんなわけで、私はファインダーに細工をしています。一つはフォーカシングスクリーンの交換。ミノルタの上から2番目のやつを加工して10Dに装着しています。
そしてもう一つは、ファインダー像そのものを大きくすることです。今までは視度補正レンズを使う方法でわずかな倍率アップを図っていましたが、ニコンから「マグニファイングアイピースDK-17M」が発売されました。これはファインダー像を(中央部の拡大ではなく)全視野で1.2倍に拡大するという便利なもので、早速10Dに装着してみました。これを機に、ファインダー倍率アップの二つの方法を書いてみることにしました。
視度補正レンズを使う方法
(+)の視度補正レンズを着けると、ファインダーが大きくなります。(+)の視度補正レンズは凸レンズだから…というのがその理由らしいのですが、詳しくは知りません。
これでファインダー像が数%(5〜10%程度?)大きく見えるようです。(+)の視度補正レンズは遠視用で、その分カメラ側は(-)に調整します。
欲張って+1.5D(ディオプター)の視度補正レンズ(EG +1.5)を買ってきたところ、私の視力(コンタクト使用で1.2程度)では、カメラ側を目いっぱい(-)に調整してもちょっと見にくいです。カメラを持ち込んで実際に自分の目に合うのを選ぶのが一番ですが、視力は時によって変わりますから、普通の視力の人はあまり欲張らない方が良さそうです。
倍率アップはさほど大きくありませんが、純正品を買ってきて取り付けるだけなのでお手軽ではあります。体感的な効果もそこそこはあります。
ニコンのマグニファイングアイピースを使う
本題です。マグニファイングアイピースDK-17MはニコンD1、D2、F6、F5、F4用のオプションで、定価は税込\5,000です。そのままでは10Dには付きませんので、何らかの加工を施して取り付けることになります。DK-17Mは丸型のネジ込み式で、キヤノンのアングルファインダー用の丸型→角型アダプターが使えるのではないかと期待したのですが、径が違って駄目でした。仕方がないので、使っていないEOS用アイピースにDK-17Mのネジ部よりやや小さい丸穴を空けて、そこにハメ込む方法を取りました。うまくハマらない場合は、大き目の穴を空けてそこに接着するという方法でも良いと思います。
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正面。
意外とうまく一体化できた |
斜めから |
裏から見たところ |
EOS10Dに取り付ける
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10Dに装着したところ。 |
完成した「EOS用マグニファイングアイピース」を10Dに取り付けます。穴を空ける位置によっては、ボディのファインダー下の部分とわずかに干渉します。私は少しくらいの傷は気にしないのでそのまま装着しました。力を入れればちゃんとロックされる位置まで押し込めますが、そこまで押し込まなくても簡単に取れてしまうようなことはないようです。
覗いてみると・・・
実際に覗いてみると、すでに視度補正レンズの方法を使っていたせいか感激するほどではありませんが、ノーマルの状態と比べると格段に違います。MFもばっちり決まるような気がしてきます(気のせいかもしれません(笑))。
私が使う限りは、ファインダーの角や表示が見えないようなこともなく問題なく常用できそうです。ただ、眼鏡を掛けたまま撮影する方は厳しいかもしれません。
オリンパスの「マグニファイヤーアイカップ ME-1」を使う('06/10/10追加)
今年の夏、上記アイピースを紛失してしまいました。改造によってベースとなる純正アイカップのロック用ツメが作用しなくなり、何かの拍子に外れてしまったようです。
今は上記のような改造をしなくても、そのままEOSに使用できるマグニファイングアイピースが発売されています。ニコンのDK-21M(定価\3,000)、オリンパスのME-1(同\5,000)です。DK-21Mは安価ですが見えはいまいちという情報があったため、今回はME-1を購入しました。
ME-1は基本的にそのままEOSに装着できますが、アイピース下部とボディが干渉するため、装着するためには強く押し込む必要があります。私はその部分を削って干渉しないように改造しましたが、そうすると今度はロック機構がないために、簡単に外れてしまうようになります(実際、友人の車の中に落としたことに後で気付き、慌てて探してもらったことが…)。ですので、そのままの状態で強く押し込んで使うか、削るとしてもややきつめになる程度に留めておいた方が良さそうです。
ちなみに、削りすぎてしまった私は、アイピース裏面の平面部分にビニールテープを貼って対処しています。
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