タムロン SP AF 28-105mm F/2.8(176D)

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タムロン SP AF 28-105mm F/2.8 LD Aspherical IF
(276D / 176D)

  • 大口径標準ズームでは唯一の28〜105mmという焦点距離を実現しているレンズで、 焦点距離域だけで判断すれば、広角から本当の中望遠までカバーできることになる。

  • 176Dはこのレンズの外観変更前のモデル。
    176Dと276Dの違いはズームリングとピントリングのゴムのパターン程度。

メーカーの製品情報はこちら (176Dはこちら)

  • 使用カメラ:EOS5D(フルサイズデジタル、1280万画素)

  • 注記が無い限り、カメラで撮影したJPEGをそのまま掲載
    (縦位置の写真は無劣化回転を施している)

  • 注記が無い限り、撮影パラメータは標準設定

  • 画像の中央約2900×1900を切り出すとおおよそAPS-Cで写る範囲になる(約550万画素)

キヤノン用 ニコン用

いきなり作例を見ると面食らうかもしれないのであらかじめ申し上げておくと、 一部ではこのレンズは特殊な描写をすることで知られており、 特定の条件でソフトフォーカスレンズのような写りになる。
他に類を見ない (15年経っても他のメーカーが真似をしたがらない?) 焦点距離域を持った大口径ズームなので、 その点を念頭にご覧頂きたい。

広角域

28mm F2.8

ワイド端では絞り開放でもまずまず。

28mm F2.8

28mm F5.6

広角にしてはボケがうるさくないのは良いところ。

28mm F8

       

28mm F8

32mm F8

絞ってもあまり周辺画質は良くならない感じ

28mm F8

28mm F11

  

   

28mm F11

コントラストはしっかりしているので目くじらを立てなければ問題ないレベルではある

28mm F2.8

   

標準域

66mm F3.2

47mm F5.6

47mm F11

58mm F8

       
 

47mm F11

50mm F8

58mm F3.5

少しソフトフォーカスの兆候が…

 

中望遠域

79mm F2.8

アウトフォーカス部の輪郭にフレア状の滲みが見られ、これはこれで美しい

83mm F4

 

88mm F4

 

88mm F3.5

 

       

105mm F2.8

このレンズのクセというか持ち味というか… テレ端絞り開放ではまるでソフトフォーカスレンズのような描写になることが多い

105mm F4

1段絞れば中心部はごく普通の描写に

105mm F2.8

陽が当たっていれば安定してソフトフォーカス(笑)
これを生かせる撮影スタイルの人なら代わりになるレンズは無いかもしれない

105mm F2.8

近接では極端にソフトな像になる。

これはもう、 ソフトフォーカスの描写が美しいと考えて前向きに使いこなすのが正しい姿勢であろう(笑)

       

105mm F2.8

陽が当たっていない場合はあまりソフト効果(?)が目立たないことも

105mm F4

105mm F2.8

 

105mm F3.5

 

 

105mm (左)F2.8 (右)F4

望遠寄り・絞り開放では、 近接時ほどソフトになる傾向がある。
近接時のF2.8とF4での比較。ピントが目に合っていないのはお目こぼしを…
 

105mm F2.8

 
       

主観的画質評価

★★★ 3.5 (5点満点)

EOS5Dに装着。 やはりデカい。

  • テレ寄りの絞り開放時を除けば、 極端に解像性能が低いわけではない。 可もなく不可もなくといったレベル。
    F11まで絞り込んでも周辺部はしっかりした描写にならないため、 解像性能だけで言えば中級ズームレンズ以下だろう。

  • テレ端・絞り開放では驚くほどソフトな描写となることがあるので、 普通のレンズとして使いたい場合は望遠寄りでは1段絞るようにした方が安全かもしれない。

  • 私は撮らないのでわからないが、 女性を撮ることが多い人には好ましい特性なのかもしれない。
    冗談ではなく、 シームレスにソフトフォーカスと普通の描写を使い分けられるのは使いこなせば面白いかもしれない。
    (かもしれない が多いな^^;)
    モデル撮影会のような場で使うのなら重さもそれほど問題にならなそうであるし。
    ただ、 1m以下といった近接時を除いては小さなサイズでは効果が明確にはわからないレベルに留まることが多いので、 特殊効果を狙って派手に使えるわけではなさそう。

  • 最短撮影距離は50cmだが、 焦点距離70〜85mmでは44cmとなり、 最大撮影倍率は1:4.7 (0.21倍)となる。

  • 持ち運び時にレンズが伸びることへの対策としてアンチスリップモードを備えている。
    ズームリングをカチっとスライドさせるとズーム操作が重くなるというもので、 ズームロックより使い勝手が良い。

  • とにかくネックは880gという重量。
    一応後継であろうタムロン SP AF28-75mm F/2.8 (A09) は350g以上も軽い約500g。
    絞り開放での望遠側の描写が普通なら28-70mm F2.8クラスよりも便利なレンズとして多少の重さに耐える価値はあるのだが、 そうでないだけに極めて使い手を選ぶレンズだと思う。
    もっとも、 カメラメーカー純正の24/28〜70mm F2.8も重さではこのレンズと大差ないかむしろ重いのだが。

  • 以前はたまに婚礼カメラマンが使っているのを見掛けた。
    多くの大口径標準ズームのテレ端70mm・75mmというのはズームレンズの割には利便性が低く、 そこでテレ端105mmのこのレンズなのだろう。

  • 主な被写体からして私には使いこなせなそうなレンズなので手放そうかとも思うのだが、 改めて撮ったカットを見ているとこのレンズらしい1枚を撮ってやろうという気にもなってくる不思議なレンズである。
    このレンズを理解するのに何年かかるかはわからないが(笑)

キヤノン用 ニコン用

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