ポケットWi-Fiルーター用の3G回線として、 ドコモ回線を利用したMVNOである
『InfoSphere モバイルライトプラン for 「フレッツ」』 を使っている。
端末はイーモバイルのGP01で、 SIMロックフリーだがFOMAプラスエリア
(最近ソフトバンクモバイルが派手にCMしてるプラチナバンドみたいなもの) に対応していないという弱点がある。
一時期ドコモのLG製Wi-Fiルーター
L-09C が注目されていたが、 ドコモの大人の事情により、
LTEの契約が付随しない3GだけのSIMでは使えないようにネットワーク側で変更されてしまった。
仕方ないのでGP01と中身も見た目も大差ない (製造メーカーも同じHuawei) ドコモの 「HW-01C」
を購入しようかとも思ったのだが、 HuaweiのポケットWi-Fiルーターはどうも移動時の安定性が怪しいのと、
上記のL-09Cの使用が制限されたせいで需要が高まったのか、 白ROMの価格が上がってしまった。
そこで目を付けたのが、 ドコモのパナソニック製スマートフォン 「P-01D」。
この端末にはWi-Fiテザリング機能 (要はポケットWi-Fiになる機能) が搭載されているので、 Wi-Fiルーターとして機能する。
アドホックモードではなくちゃんとアクセスポイントとして動作するので接続する機器の制限もない。
ただ、 テザリングをONにすると勝手にAPN設定が書き換わるという不具合がある…
…というのは皮肉を込めた言い方で、 ドコモのテザリング専用APN (パケット代上限がスマートフォン単体と異なる) に変更される。
この状態でOS標準の機能でAPNの設定を変更しようとすると 「テザリング中は変更させねぇよ?」 と言われて変更できない。
つまり、 ドコモとはAPNが異なるMVNOのSIMではテザリング機能を使うことができない。
ドコモ回線を使ったMVNO (InfoSphere、日本通信b-mobile、IIJmio、DTI
ServersManSim等々…) はそのままドコモ端末で使えるので問題ないが、 P-01DはドコモによるSIMロック解除サービスの対象で、
ドコモショップで3,150円を支払うことで他社のSIMで運用することが可能となる。
が、 Wi-Fiテザリングの制約はSIMロックとは直接には関係していないので、
SIMロックを解除してもMVNOのSIMでテザリングが出来るようになるわけではない。
…ということになっているのだが、 先だって嫁の 「ほぼスマホ」 (スマートフォン
から通話機能を除いた用途)
としてP-01Dの白ロムを購入して少しいじってみたところ、 MVNOのSIMでテザリングを動作させる方法の見当が付いた。
端末の全権を取得する (俗に言う「rootを取る」) といったことをしなくても、 だ。
P-01D購入
ドコモがキャッシュバックでお金をバラ撒いたこともあって、
この端末の実質未使用の白ロムが大量に出回っていた。
何しろ、 最初に購入した時は送料込み3980円。
その後色々いじれる端末であることが明らかになったせいかP-01Dの白ロムの値段が上がり始め、
自分用のもう1台は何とか送料込み4980円で滑り込みゲット。
色は選べず・・・・・・・ピンク(笑)
嫁のものと完全にカブった。
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イーモバイルのポケットWiFi
GP01とドコモのポケット…じゃなかったスマートフォンのP-01D。
マゼンタ色は写真で見るより深みがあるが男子向きとは言い難い。 |
P-01Dはバッテリーカバーの交換で前面も含めた完全な着せ替えが可能。
交換式なのでケースやカバーと違って厚みが増えない。 |
P-01Dの大きさ
スマートフォンをWiFiルーター代わりに使うなんて言うとかさばって持ち歩きが大変そうだと思われるかもしれないが、
P-01Dはスマートフォンの中でも小型軽量で、 実は専用のポケットWiFiの類とあまり変わらなかったりする。
何より、 当たり前だがP-01Dはいざとなったらスマートフォンとして使える^^;
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実は見た目の印象ほどには大きさは違わない |
厚みも同じ程度だが、 GP01はバッテリーでの通信可能時間が短く、
一日使うなら大容量バッテリーが必須。 厚みは約2倍になる。 |
MVNO SIMでのテザリングの基礎
さて、 どうするにしても、 OS標準のテザリング機能をワンタッチでON/OFFできるアプリを入れると楽。
色々あるが、 ウィジェットでなくアプリとして動作する (アプリを実行する度にテザリングON/OFFが切り替わる) ものが小細工しやすい。
私は 「Wi-FiテザリングOn/Off」
というアプリを使った。 画面がかわいい(笑)
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「Wi-FiテザリングOn/Off」 を起動してテザリングをONにしたところ |
キモとなるのが、 勝手に書き換えられたAPN設定を自分のSIM用のものに戻すツール。
これは 「FixAPN」
というアプリを使うのが最良と思われる。
以前は 「APN切り替え」 というアプリでテザリング起動後に手動でAPNを切り替えていたが、 「FixAPN」
はAPNが書き換えられると自動的に元に戻してくれるので余分な操作が不要。
P-01DのWi-Fiルーター化
さて、 P-01DのWi-Fiルーター化だが、 まずは自分が使うSIMに合ったAPN設定をしておく。
つまりそのSIMで通信ができる状態になっていればOK。
まず 「Wi-FiテザリングOn/Off」
と 「FixAPN」
をインストールする。
「FixAPN」 を起動し、 使いたいAPNを選択しておく。
MVNOのSIMでテザリングする時の操作も 「Wi-FiテザリングOn/Off」 を起動するだけ。
(もちろんAndroidの設定メニューからONにしても良いが)
動作としては、
という動作が内部で行われている。
テザリングを終了したい時は再度 「Wi-FiテザリングOn/Off」
を起動するとテザリングがOFFになる。
もっと楽にする
上記の方法だと、 スマートフォンを操作できる状態になってからはワンタッチだが、
スマートフォンである以上画面をONにしてスライドでロックを解除して… という操作が必要になる。
本気でポケットWi-Fiルーターの代わりに使うならもう一工夫したい。
「AutomateIt」で自動化
「AutomateIt」
という便利なアプリがある。
自動化のためのツールというと難しそうな印象を受けるかもしれないが 「AutomateIt」
は結構単純で、
というルールを作っておけるというのが機能の全てだ。
○○や××には、 アプリの起動やWi-FiのON/OFFなど、 かなり色々なものを設定できる。
位置情報にも対応しているので、 「家に着いたら」 「おかえりって言う」 なんていうちょっと物悲しいスマートフォンに仕立てることも可能だ(笑)
AutomateItの設定
追加するルールは下記の一つだけ。
これで、 使わない時は機内モードにしておき、
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機内モードOFFでテザリング開始
-
機内モードONでテザリング終了
というシンプルな操作で使えるようになる。
(P-01Dは機内モードがONになると全ての電波が止まるだけでなくテザリングモードも解除される)
機内モードの設定・解除の操作はロックを解除しなくても電源ボタン長押しとタップ1回でできるというのがミソ。
起動が遅いGP01 (やHW-01Cも?) よりむしろ使い勝手が良い。
なお、 機内モードで画面が消灯していればほとんどバッテリーを消費しない。
私が試したところでは一晩放置しても1〜2%減る程度。
Wi-Fiルーターとしての使い勝手
ここ暫く普通に持ち歩いて使っているがとても快適だ。
GP01だと地下鉄の駅間などで通信が途切れた場合にうまく復帰できないことがあったが、 P-01Dはその辺りの動作はスマートフォンそのものなので、
かなり素早く確実に電波を掴み直してくれる。
(HW-01CなどのポケットWi-Fiルーターは、 携帯電話やスマートフォンよりは据え置きに近い用途向けに設計されている気がする)
バッテリーの持ちは、 イーモバイル
GP01の標準バッテリー使用時と大容量バッテリー使用時の間くらいという印象。
明らかに標準バッテリー搭載のGP01(やD25HW、HW-01Cなどの兄弟機) よりも使用可能時間は長い。
タブレットをずっとWi-Fiで接続させておき、時々勝手にバックグラウンド通信が行われるという程度だと10時間位は動作可能。
PCをWi-Fi接続して調べ物をしながら仕事をするような用途でも5〜6時間は大丈夫そう。
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