買おうと思いながらも買わずにいた単3形のエネループをやっと購入した。
単3形充電池を導入したのは、10年ほど前にコンパクトデジカメを使い始めたのがきっかけだった。
当時のコンパクトデジカメは単三電池駆動が主流だったが、 バッテリーの「持ち」が最凶最悪に近いDiMAGE5という機種を使っていた。
50枚も撮ればバッテリー切れは必至、 それは何とか我慢できるとしても、充電コンディションが悪いと数枚でバッテリー切れという、
今だったらリコールものの酷さであった。
もっとも、当時は珍しかったファームウェアのアップデートによる対策が取られたと記憶している。
ただし上記の惨状は対策後バージョンでの話なのだが^^;
その後デジタル一眼レフ(EOS D30)に乗り換えて単3形ニッケル水素充電池とは縁がなくなったが、 クリップオンストロボを使うようになって用途が復活した。
今更言うまでもないかもしれないが、 従来のニッケル水素電池は本当の意味での「充電できる乾電池」としては使えなかった。
自己放電(自然放電)が大きく、 使わなくても結構すぐ空になってしまうのである。
そのため、いかに電池食いの機器でも滅多に出番がないようなものには使いにくかった。
週に一回とか月に数回程度しか使わない場合、 一度では容量を使い切らない用途であっても、
次に使うときには自然放電してしまっていて結局毎回充電するハメになる。
エネループはこれを覆したというだけでも画期的だ。
私の外部ストロボがまさにそういう使い方で、 ふと使いたくなったときに充電池がなくて使えないということが結構あったのだが、
充電してから数年間はそのまま使えると言われているエネループではその煩わしさが無くなるはずなのだ。
ただ、 このメリットはヘヴィーな充電池ユーザーほど感じにくいかもしれない。
しょっちゅう使うなら毎回使用後に充電しておけばいいし、 毎回全容量を使い切る場合はメモリー効果もあまり気にしなくて良いだろうから。
それより、 容量が従来のニッケル水素充電池より少なめであることの方が問題かもしれない。
私はヘヴィーなユーザーではないので容量が少な目であることは全然問題ないが。
さて、 エネループが本当に 「買ってすぐ乾電池のように使える」のか確かめるために、 ちょっとした測定をしてみた。
充電池の容量というのは単純に電圧を測ってもあまりはっきりわからないので、
無負荷時(単体での電極間の電圧)と負荷時(電流が流れている状態での電極間の電圧)を測った。
負荷は電池でも使えるスライドビューア(ライトボックス)。
これは電池4本用なので、計測は4本直列で使用した場合の値。
参考に、 現在入っている使いかけのアルカリ乾電池の場合、 無負荷(消灯)で5.5V、 点灯させた場合は4.7V 670mA。
つまり約3.2Wの消費電力ということだ。
()内は1本あたりの値で、単純にそれぞれの値を4で割ったもの。
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a. 無負荷時 |
b. 点灯時 |
a-b |
古いニッケル水素電池
充電直後 |
5.44V (1.36V) |
4.80V (1.20V) |
0.64V (0.16V) |
エネループ
購入直後 |
5.35V (1.34V) |
5.12V (1.28V) |
0.23V (0.06V) |
これはあまりエネループの利点を表してはいないが、 「買ってすぐ使える」ということはわかる。
無負荷時と負荷がかかったときの電圧差が大きいというのは、
電池の内部抵抗が大きくなっていることを意味する。
要するに私が使っている旧来のニッケル水素電池はかなりヘタっているということだ^^;
このビューア程度なら多少明るさが落ちるだけだが、
所有しているG.N.50の外付けストロボでは、 コンデンサの充電時に最大で7A近い電流が流れることがわかった。
理屈では電流が10倍になると電池の内部抵抗による電圧低下も10倍になるので、ヘタっている充電池ではかなり厳しい。
実際、 一度発光させると再チャージまで結構時間が掛かっていたが、 わずか数秒間隔で発光できるようになった。
本当に数秒間隔で発光させたらストロボが溶けますけどね…
(デジタルでは際限なく撮れてしまうため、 実際に溶かしてしまう人が結構いるそうだ)
従来からのニッケル水素電池を使うにしても、やはりバッテリーは新鮮であるに越したことはない。
8本をどう使うか考えて、 4本を先日壊して修理したシグマEF500DG
SUPERに、 2本を内蔵フラッシュ代わりのサンパックRD2000に入れておくことにした。
残り2本だが、 単3電池2本用の携帯電話充電器って使い物になるのかな?
使えるなら購入してそれにエネループを入れておきたい。
スマートフォンにしてから、 前よりバッテリー残量が気になることが増えた。
私のスマートフォン(ソフトバンク005SH)にはいわゆる「おサイフケータイ」機能が付いていてSuicaやSuica定期券としても使えるのだが、
他の電子マネー機能はともかく、 バッテリーが切れたら定期券が使えないとか改札から出られないというのはあまりに困るので使用していないのだ。
もちろん実際は出られるし二重には支払わなくて済むかもしれないけれど、
使う予定だった特急券が使えないなんてことになると少しばかりの出費より被害が大きそうなので、
電池式充電器(?)を手に入れてもやっぱり使わないような気はする。
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