ロープロ スリングショット300AWのカスタマイズ
「ロープロ
スリングショット300AW」の続き。
前回、「ロープロ純正のスリップロックシステム用アクセサリーが高すぎる」と書いた。
やっぱりボトル用ポーチが3千円というのはとても買う気にならないので、別の製品を探してみることにした。
また、*02AW(102AW,202AW,302AW)からは三脚ホルダーが標準装備されているが、スリップロックタブを活用して、三脚ホルダーがない*00AW(100AW,200AW,300AW)でもスマートに三脚を固定する方法を考えた。
三脚ホルダーを装備する
*00AWは背面中心線上に2箇所のスリップロックタブがあり、ここに三脚を固定すると重量バランス的にも最良と思われる。
実は前回書いた通り小型の三脚ならこのスリップロックタブに三脚の足を突っ込むだけでも問題なく持ち運べるのだが、もう少し三脚ホルダーらしくしてみる。
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写真1) スリップロックタブにバンドを取り付ける |
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写真2) ロック付きのバンドを装着 |
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写真3) バッグ中心線上に安定して三脚を固定できた |
スリップロックタブに取り付けるバンドは長さが調整できるものなら何でもいいが、幅がスリップロックタブの幅(約5.5〜6cm)に近いものの方がタブ
への負担が少ないだろう。
要らなくなったバッグのショルダーベルトなど、使い回せるものは結構あるはず。
私はバッグは捨ててもベルト類だけは外して保存してあり、こういうときに役に立つ。写真用品として単体で買うと妙に高いので…。
なお、バンドの長さは、なるべくタブにぴったり密着するよう調整するのが良いと思う(写真1)。
三脚を固定するために、このベルトに更にロック付きのバンドを取り付けた。
取り付ける三脚によって必要な長さが変わるため、長さを調整する機構が付いている必要がある。
私は100円ショップで売っていたものを使っている。 レンズ等デリケートな機材を装着するわけではないのでこれで十分だろう。
これで、写真3のようにバッグの中心線上に三脚を装着することができる。
この状態だとバッグを体の正面に回してバッグが横向きになった場合は三脚が自然に下に向くため、下部の荷室からの機材の取り出しにも問題はない。
この際にあまり重量物がブラブラするのは嫌なので雲台が上になる向きで装着しているが、ロック付きバンドの長さを調整すれば雲台が下になる向きでの装着ももちろん可能である。
なお、下側のスリップロックタブにも同様の装備をすれば、移動中の交通機関の中などでも気にならない、より安定した固定も可能。
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下側はフック付きのバンドにしてみた |
これで三脚の固定は完璧! |
ボトルホルダーを装備する
夏の屋外撮影、特に田舎や山の中では飲料水を運搬する能力は重要だ。
飲料水ボトルは上部気室にも十分入るのだが、私の場合この部分にはGW690
II Professionalを入れて持ち歩いたりもしたいので、外部にボトルホルダーを装着したい。
専用のロープロのスリップロックシステム用ボトルポーチというものも用意されているのだが、変に高い。
定価4200円…?!
ボトルポーチと言っても別にボトル専用である必要はない。 レンズポーチにだってボトルは入れられる。
ただ、問題なのが、ベルト等に取り付けられるようになっているポーチ類は色々あるが、この部分が開ける構造のものは多くはないということ。
スリップロックタブは閉じたループなのでポーチ側のベルト装着部が開くものでないと装着できない。
その中で一番良さそうだったのが、エツミのハイキングザック(リンク先はメーカーサイトのPDFファイル)用のレンズポーチ
E-3159という製品。 大型カメラ店では1300円程度で売られていた。
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ごく普通のレンズポーチ |
開閉式フラップ。
ベルト等に装着する際は、フラップ裏面の大型のベルクロとポーチ本体のベルクロを固定した上で、更に下にあるベルクロ付きタブで閉じるようになっており、しっかりと装着できる。 |
本来のレンズポーチとして以外に、ペットボトルケースとしての使用も想定されている。
このポーチはペットボトルほどの長さはないのだが蓋の形がミソで、下の写真のように、ポーチの深さより長いものを入れても落下しないようになっている。
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600mlのステンレス保冷ボトルを入れているが太さには余裕がある。
なお、どうでもいいと言えばどうでもいいことかもしれないが、保冷ボトルが500ml以上か未満かで快適性が結構違う。
500ml以上なら、冷えた500ml飲料を買ってそのまま注いでおけば長時間冷たいまま飲めるのだ^^; |
難を言うと、せっかくペットボトルを入れても落下しない作りになっているのに、蓋のロック用のベルトがとても短い。
長さ調整可能になっているのが無意味なほどだ。
上の写真のような状態で中身が見えた状態でもロックできる位長ければ、真逆さまにしても中身が落ちる心配がなく、使用中にバッグの縦横が変わるスリングバッグとの相性が良いのだが、何でこんなに短くしてしまったんだろう?
なお、500mlペットボトルを入れた場合はかろうじて何とかロックすることはできた。
なお、当たり前だがレンズを入れて使うこともできる。
レンズポーチとしてはあまり大きく見えないが、きっちり蓋が閉じる範囲で、大柄な標準ズームであるタムロンSPAF24-135mm
F3.5-5.6(最大系78.5mm)やこのクラスとしてはやや大きめのタムロンSP70-300mm
F4-5.6 Di VC USD(全長約155mm)といったレンズもフード込みで収納できる。
以下は、実際にスリングショット300AWに装着したところ。
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ちとカッコは悪いが中身が落ちることはなさそう |
三脚と同時に装着。 実際にこの状態で使うことは多そう |
さすがに無理があるか^^;
全高150cmクラスのカーボン3段。 4段なら実用になるかも |
スリングショットとスリップロックシステム
スリングショットには、背面だけでなくショルダーベルトの部分やウェストベルトの付け根など、色々な箇所にスリップロックタブが付いている。
拡張し放題と言いたいところだが、スリングバッグという特性上、スムーズなバッグの回転を妨げる場所には装着したくない。
ウェストベルトの付け根も、必ずウェストベルトを使用しているとは限らないし、バッグを回転させるときは必ずベルトを外すので、重量物を取り付けるとその度にぶらぶらしてしまう。
その点では、やはり背面のタブが一番実用性が高い。
それ以外の場所には、装着するとしてもメディア用のポーチやデジカメポーチ程度までが無難だと感じた。
ただ、ポケット類はそれなりに充実しているので、今のところわざわざそれらを装着する必要には迫られていない。
終わりに
これでこのバッグは更に自分の要求に近い物になった。
自分の要求を100%満たしているカメラバッグというのは滅多にないので、いつも何かしら手を加えることになる。
まぁ、それがまた楽しいのですけどね。
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